遼寧省・本渓市を旅する~大倉財閥の痕跡が残る街~

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-傀儡国家満州。

私はその痕跡を辿るべく旧”奉天”へ向かったのだった…

といえば聞こえはいいですが、その興味を上回ったのは廃墟へのロマンでした。

特にこれといった目的もなく、ただ単に中国が好き!というだけで毎回旅をしてきたので、たまにはテーマを掲げて旅をしてみようと打ち出したのが“廃”トリップだったのです。

もちろん”廃”の裏にある歴史は知っています。

私の祖父も満州に縁のある人間です。

事前にある程度の勉強をして現地へ赴きました。

…が、そんな堅苦しい話をこのサイトでする気はありませんので、あくまで廃墟となった建物にフォーカスした旅行記とします。

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瀋陽から新幹線で1時間もかからずに行ける本渓市。

今や地方都市とはいえスケールの大きい街だらけの中国、それでも正直ネットで見る限りはそんな印象を受けなかったので、さすがに多少は寂れてそうだな…と思っていました。

すいません、間違ってました。

駅前はやはり日本の地方都市よりも栄えていたし、駅から多少離れてもデパートや巨大なショッピングモールがあったりと、想像以上に都会!

街中の写真はこのくらいしか撮ってないのですが(おい)、おしゃれな格好をした若者も多く、当初の田舎くさいイメージは完全に払拭されたのでした。

でも今回のお目当ては廃工場群…本当にこんな都会にそんなエリアあるんか?と半信半疑でバスに乗り込むこと30分ほど。

途中で偽満時期に造られた太子橋を発見。

http://www.sohu.com/a/245132352_655489

太子橋も含めて太子河は当時から街のシンボルの1つだったようです。

太子橋を越える辺りからあの時期に造られた給水塔や煙突が続々と目に入ってきたので、橋の前後で新市街・旧市街と別れているのかな?と思ったり…。

何とも言えないノスタルジックな感覚を覚えつつバスを降り、最初の目的地へ向かいます。

まずやって来たのがこちら。

 

今は駅舎を残すのみとなった旧本渓湖駅です。

本渓市ではこの本渓湖付近のエリアにある当時の建造物を保護し、“本溪煤铁工业遗址博览园”として観光スポットの1つにしているようです。

百度マップでも検索可能。

といっても我々の他に全く観光客なんていなかったんですけどね。

ほとんどの人民は興味がないと思われます。

この駅舎の近くに私が今回の旅で一番楽しみにしていた廃工場エリアがあります。

てっきりそのまま裏へ回り込めるものと思っていたのですが、大分遠回りをしないと辿り着けないようになっていました。

仕方なく駅前で買ったエッグタルトを食べつつ歩いていきます。

こんな感じで周りもどんどん寂れていくに比例して上がる私のテンション。

レンガ造りの建物を見るとどうしても当時の建物なのでは?と推測してしまいます。

廃工場はもうすぐそこにあるんや!というモチベーションだけで、舗装もされていない雨上がりでぬかるんだ道を歩くこと数分。

何とその一部は明らかに現在も稼動中!

これでは意外と廃墟感がないなと思いつつ、鉄鋼特有の粘膜に来るニオイを感じながらまた奥へ進むと、そこで待っていたのが…

!!!!!!!!!!

思わず驚嘆の声が漏れます。

その隣で現在も稼働中の工場がある中、このエリアだけ完全に時が止まっていたから。

もう動くことのない機械。

使われなくなった建物。

対岸にある「現在」との対比。

当時の様子を自分なりに思い浮かべてしばしの間立ちすくしていました。

来て良かったと心から思えた瞬間です。

だって、これが見たくて来たのだから!

この工業遺産群のほとんどが大倉喜八郎の率いた大倉財閥によるものです。

本渓市にはこのエリアの他にも当時の痕跡が色濃く残っていました。

というわけでまた次回に続きます。

★おまけ★

本渓湖駅舎付近でお仕事をしていた農耕馬くん。

馬要素も補える街です。

1コメント

  1. つい最近行ってきました。炭鉱中まで見てきました。同じく感動いたしました。私は中国人であるが、國學院大學にて、九年勉強のきっかけか、日本の歴史建物と伝説を作った方に興味を持っています。本渓湖炭鉱公司の昔そのまま残っています。

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